3月末に、 2017ピュアストライク16/19の並行輸入品を買ったばかりですが、国内正規品が並行輸入品とほぼ同価格になっており、どうしても比較してみたくて購入しました。結論から言えば、国内正規品を買ってみて良かったので、気がついたことを書いておきます。
フレームの違い
ざっと見た感じ、国内正規品には、ホログラムシールが貼っているのしか、並行輸入品との違いはないです。並べてよく見るとわかるのは、手前の2本のフレームが少し明るいホワイトだったり、ラケットに印字されるPURESTRIKEの文字位置やオレンジ色のカラーデカールの貼り方の微妙なズレですが、ワザとズラしている感じがするので、工場やロットの違いかもしれません。
グロメットの違い
フレーム以外の部分で、並行輸入品の2017ピュアストライク16/19で気になったのは、グロメットです。フレームのストリングホールからハマグリの口みたいに内側に突出している部分の長さが不均一で、グロメットが全く突出してないストリングホールが数箇所ありました。それがスタンダードかもしれないので、国内正規品で確認すると、フレームの内側に、全てのストリングホールから均一に5mmぐらいの余裕をもって突出しています。多分、国内正規品のグロメット形状が正常と考えるべきであり、次回のストリング張り替えで使う交換用グロメットを購入しました。
ストリングテンション維持の違い
ストリングは、ソリンコバンキッシュ1.30mmと、ソリンコツアーバイト1.25mmのハイブリッドで、テンションを56ポンドで依頼しましたが、テンション測定値は次のとおりでした。
国内正規品のテンション測定値
張り替え1日後のサンプル周波数換算によるテンション測定値ですが、グロメットがまともだと、テンション維持が良いのかもしれません。周波数換算値は、ツアーバイトの方が、バンキッシュより、5%ぐらい高い値になります。
並行輸入品のテンション測定値
同じ組み合わせのハイブリッドを張っていました。テンションも同じ56ポンドで依頼しましたが、張り替え1日後のサンプル周波数換算によるテンション測定値は次のとおりです。測定値が低過ぎるので、グロメット不良で規定テンションで張らなかったのか、ストリングマシンのキャリブレーション調整がされていなかったのかは不明ですが、ストリングは問題なく張られているので、何らかの理由で、指定通りに56ポンドで張らなかったと推測できます。使用に問題はありませんが、少なくとも3月使用するのには、不適です。
張り替え後、33日目のサンプル周波数換算によるテンション測定値は、次のとおりです。経験上、56ポンドで張り替えているなら、1月で適正範囲は下回らないので、もう少し高くなるはずでした。
最初から、テンション40ポンドから45ポンドの数値で張る人もいます。テンションが低くなった1月目のラケットを今回のスクール練習で使った感じは、先週に比べてコントロール精度の低下やスピン量が減少したのがわかります。ただ、テンションは練習後に測定したので、自分の技術を棚に上げての後付けの感想です(笑)。
とりあえず、自分で張らないので、ストリング交換で戻ってきたとき、毎回、張り替え1日後のテンションがラケットの適正範囲を外れていないことを願っています。
ハイブリッドストリングとの相性
地面とドリブルした感じは、あまり変わりません。しかし、テンションが低くなっているので、並行輸入品は、ボレーやサーブの弾きが鈍いように感じます。
手作り室内練習器具での打ち比べ
並行輸入品は、テイクバックから、フォワードスイングに抵抗があり、国内正規品と比べ、ラケットを重く感じます。国内正規品は、リストラグポジションからラケットを軽く感じ、腕の負担は少なめです。
プラスチックボールの回転量は、変わらないように感じますが、打感やパワーは、重く感じる並行輸入品の方があります。しかし、コートの練習で使うと、グランドストロークでボールの落下地点がベースラインギリギリまで伸びてしまいます。コートではまだ使っていませんが、張り替え直後の国内正規品の方が長さのコントロールがしやすいかもしれません。
重いラケットを複数買うなら並行輸入品か国内正規品のどちらを選択すべきか
ラケットを1本しか使わない人なら、比較する対象がないので、並行輸入品でも国内正規品のどちらを買っても構わないと思いますが、並行輸入品の2019ピュアストライクで、腕を痛めました。その前のラケットは、同じ並行輸入品の 2017ピュアストライクを使って問題がなかったので、ラケットを代えましたが、やはり使用後に腕の違和感が残るようになったので、並行輸入品には、故障の原因になる理由があると考え、国内正規品購入のきっかけになりました。
今回紹介した 2017ピュアストライク4本は、ラケットフレームの重さが305gと、運良く揃っていますが、2本の並行輸入品と比べて、2本とも国内正規品の方が、スイングの抵抗が小さく、腕に優しい感じがします。
ラケットの重さが同じなのに軽い理由は、フレームのバランス、スイングウエイトの数値の違いが考えられます。並行輸入品のラケットしか使ったことがありませんが、フレームの重さが300gまでのラケットでは、出荷できる許容範囲の振れ幅の影響が少ないので、問題がなかったと思います。
しかし、300gを超えるフレームの重さのラケットの場合、単位は別として、±7の許容範囲は、知らないうちにツアークラスのラケットを使う場合も考えられます。後から気がつきましたが、同じ重さなのに、2019ピュアストライクのバランスとスイングウエイトの測定値が 2017ピュアストライクよりも極端に高くなっていました。
国内正規品ではバランスやスイングウエイトを測定していませんが、並行輸入品の取り扱い店で測定するお店からは、未使用品はグリップに巻かれたビニール等の影響があり、測定値が正確ではないとの説明がありました。測定しても、実際に使用したときに、体力不足で身体に合わない場合もあることを考えると、輸入元のダンロップさんが極端な数値のラケットをそのまま流通させていないことを期待し、そんなラケットを買わないように祈るしかありません。
並行輸入品は、為替相場、海外の卸値、輸送代や保管料等を値段に反映していますが、国内正規品は、旧モデルになるまで、約3年は価格が倍です。 2017ピュアストライクのようにたくさん生産された人気ラケットだったので、安く入手できましたが、普通のラケットならあり得なかったかもしれません。
私的には、とにかくニューモデルの道具が使ってみたいという理由があり、国内正規品を買うお金があれば、並行輸入品とアパレルやシューズを買ってしまいます。
並行輸入品しか買ったことのない私が言うので説得力がありませんが、ベストなラケット選択方法は、1本で買うのなら、個人の基礎体力に合わせて、実店舗で国内正規品を選ぶべきでしょう。並行輸入品では、極端な測定値になるラケットを入手する確率があり、返品ができないので、外れかどうかすらもわからずに使うことになります。近くに実店舗がなければ、ネット購入になりますが、その場合でも、1本なら国内正規品が安全です。
2本以上買うなら、並行輸入品や国内正規品を問わず、特定のスペックの数値を指定せずに同じスペックをお店のラケット在庫の中から探してもらうのが正しい買い方です。数値を指定してしまうと、店内在庫の中から同一ロットを選択できない可能性が高くなります。並行輸入品ラケットであっても、複数のラケットのシンクロ率は、同一ロットで生産されたラケットには到底敵わないので、探してもらう優先度は、同じスペックです。
前述したとおり、国内正規品は、重さ以外は測定していないお店が多いですが、今回、国内正規品を2本買ってみて、重さだけを合わせただけでも全く問題ありませんでした。急がなかったので、たまたまかもしれませんが、運良く、メーカー在庫の中から探してもらい、使いやすいラケットを入手することができました。食品のトレースアビリティではありませんが、ホログラムシールのある国内正規品には、値段が高いだけの価値はありました。
私自身、安い並行輸入品をスペックを合わせた買い方をしてきましたが、並行輸入品で300gを超えるラケットは、私の購入した2019ピュアストライクの事例のように、スペックの数値によっては腕に負担がかかって予想外の怪我をする心配やグロメットの検品が甘く交換の必要があったりします。
道具の消耗の面からですが、ラケットを1本しか買わない選択は、フレーム本体やストリングの虐待試験をしているのと同じ条件になります。結果は、消耗が早くなり、ラケットを気持ち良く使える時間は、複数のラケットを使う期間より極端に短くなります。最近、シューズも同じような傾向があるのを感じるようになりました。
お金に余裕がないと価格の高い国内正規品のニューモデルを買うのは難しいです。そのため、仕方なく当たり外れのある並行輸入品の選択しかありませんでしたが、プライスダウンした国内正規品を買ってみて、高いだけの価値はあり、外れが少なく、品質が高いことを実感することができました。
あとがき
ラケットを買いましたが、これから気温が高くなるので、通気性が良く軽いシューズを新調しました。革靴のシューズは長時間履くと足汗で、蒸れ、インソールが動きます。新しいシューズは通気が良く蒸れませんでした。
タン一体型のシューズは履くのが面倒ですが、重さ以上に軽く感じます。シューズは軽い方が動けるような気がします。
新しいシューズ(吸い付いて止まる感じ?のソールです。爪先がメッシュなので、蒸れが少ないです。)
前までのシューズ(カンガルー皮革なので、丈夫ですが、冬場でもシューズ内が蒸れ、長時間履き続けると、インソールがビショビショになります。)
前の前のシューズ(丈夫に作られており、重いおかげで踏ん張りがききますが、その分疲れます。)
前の前の前のシューズ(これも相当蒸れます。軽いので動けます。最初はよく止まりましたが、ソールがすり減って、よく滑って転ぶようになったので、ランニングに使用しています。)
通勤靴と普段履き(休日は年中サンダルです)ですが、靴は、せめて慣れた重さにするか、少しでも軽い方が楽です。