開発陣にプロ選手のヒッティングコーチを加えたマンティス265は、2011年発売当時は先見の明があり、他のラケットメーカーのプロダクトラインとも一線を画していました。
ところが、素材開発力のある大手メーカーもそれに習い、戦略的にプロダクトライン全てを充実させてくると、中小メーカーは太刀打ちできないことを、ブレード101Lを使って気がつき、今月発売されたエキストリームライトを使って確信しました。
マンティスシリーズは将来を担うジュニアのラケットデザインを大人用ラケットに揃え、重量とバランスを調整したラケットデザインコンセプトであり、発売当初素晴らしいと思いました。
ただし、ラケット素材に関しても妥協しないことがジュニアにとっても重要であることは、マンティス265以外のラケットが教えてくれました。
しかし、国内テニスの将来に思いを馳せるラケットをカタログに載せているのはマンティスだけです。それ以外の多国籍企業の極東向けプロダクトミックスとそれに従う国内テニス小売業界の販売体質に不作為を感じます。
そんな国内テニス小売業界を尻目に、2014USオープンまでの錦織選手の軌跡は、日本人テニスの奇跡です。マイケルチャンコーチ、リーナ選手に続くアジアからの3人目のグランドスラム覇者となると信じています。