Regnirt-sorpの日記

a recreational tennis player's bible

下半身を使わない練習

まず前振りです。

知り合いのテニスベテランからスライスの秘伝を教わりました。ポイントは膝を曲げて、ゆっくりな動きで打つことができるボールから徐々に早いボールに慣らしていくのが良いとのことでした。

手作り室内練習器具を使って、秘伝を早速練習してみました。手作り室内練習器具のプラスチックボールは、ラケットを上手く当てるとパキンと高い音(パキン音)がしますが、膝の使い方を色々変えてみると、パキン音が鳴ったり鳴らなかったりしますが、この音でボールに上手く当てることができたり、できなかったりしている状態がわかります。ボールは紐で吊るしているので、ほぼ一定の高さになっているはずですが、スライスやフラットのスイングで膝を調整しても、連続してパキン音を鳴らすことができませんでした。

パキン音を連続して鳴らすことができない理由を説明するため、スイング動作を整理してみました。グランドストロークのスイング動作を単純に分解すると、①視覚(ボールを認識しコースを予測)、②フットワーク(テイクバックしてから、足をセットする位置を決める)、③スイング(テイクバックから①で予測したコースのボールを打撃)の3つの要素から成り立っています。ボールを狙った方向に上手く打つには、一連のスイング動作をコーディネートする能力(いわゆる運動神経)の高さが必要です。運動神経は、持って生まれた能力に依存しますが、才能のある人でもトレーニングを欠かさないことから、技術を定着させるには、反復練習は重要だと思います。

そんなことを考えていたときにふとテニスを始めた10年前に見た動画の練習シーンを思い出しました。それは、ボールを座って打つフォアハンドを打つ練習でした。この練習の目的は初心者が正しいスイングのイメージを掴むためのものですが、ビールケースくらいの高さの低い椅子に座り、球出しをしてもらいながら打っていましたが、手作り室内練習器具なら球出しがいなくてもエンドレスで練習できるのが利点だと思いました。

 

前振りが長くなりました。ここから本題です。

早速、手作り室内練習器具を使い、普通の高さの椅子に座って打ってみると、前述のスイング動作は、①視覚と③スイングの二つになります。ボールは吊るしてあるので、①視覚におけるコースの判断は三次元から二次元の横方向の動きだけになります。また、②フットワークによる身体の上下動がなくなるので、ラケットのスイートスポットに当てるのが簡単になります。そのおかげで、立って打ったときに鳴らすことが難しかったパキン音を連続して鳴らすことができるようになりました。

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手作り室内練習器具での座って打つ練習を続けていくと、メリットが二つありました。

一つ目は、高い打点で打つ練習ができることです。背の低いジュニアプレーヤーのスイングになり、高い打点で打つイメージがわかります。大人になってからテニスを始めた人は、高い打点で打てません。なぜなら、大人は既に背が高いので、アンダースローのスイングにしないとボールが打てないからです。

二つ目のメリットは、第三種のテコの原理を上手く使うコツが掴めることです。大人になってテニスを始めた多くの愛好家の悩みは、強いボールが打てないことですが、第三種のテコの原理を実感するには、高い打点で打つ必要があります。アンダースローのスイングでは、強いボールを打つきっかけを掴むことができません。

 

第三種のテコの原理

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座って打つメリットは、スイング軌道が安定するので体幹(ボディターン)を使うのを感じることができる点です。

立って打つ場合に、下半身が安定しないために動いてしまうと、スイング軌道は上下動します。また、スイング動作がアンダースローの軌道になっていれば、ラケットと体幹が連動して直線的な力を加えるイメージは掴み難くなっています。スイング自体がこのようになっていると、ボールを良く見て打とうとか直線的なスイングをしようとしても気分だけであり、無駄な努力です。これが、手作り室内練習器具を使ったときにパキン音が鳴らない理由です。

座って打つ場合は、下半身の余計な動きにスイングが邪魔されないのと、手作り室内練習器具ではボールの位置が変わらないため、座った分だけ打点が高くなり、自然にアンダースローのスイングができない体勢になるので、パキン音が鳴ります。これは、テイクバックで捻った体幹を戻すときに発生する力によるもので、この力は打点に向かって直線的にしかならないので、パキン音が連続して鳴る理由です。

最終的には立って打たなければなりませんが、座って打つイメージでスイングすれば、パキン音のする確率が上がり、実際のコートでもミスが激減しました。

 

話は変わりますが、座ってやるサーブ練習を始めた半年前に、グランドストロークのことは考えていませんでしたが、見違える程、サーブが良くなったのをすっかり忘れていました。ちなみに、サーブも①トス、②膝の曲げ、③スイング、の3要素がありますが、座って打つことで、②の影響がなくなり、コーディネートが優しくなります。座ってトスを上げる副産物は、天井という目標があるので、練習すればトスの安定性が劇的に高まることです。実際にサーブを打つ場合に、②が加わっても、トスがブレなくなっています。

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あとがき

今年最後の野外練習になると思いますが、先日、知り合いが所属する若い頃に競技テニスをやっていた人たちのサークル(中心メンバーはアラフォー)に飛び入り参加しました。

気温が一桁台でボールが弾まないので、夏だと返せないようなボールも弾きが良くないおかげで対応できました。下半身を使わない練習の成果もありましたが、最近調子の良い 2017ピュアストライク16/19でしたので、アップのラリー練習から迷惑をかけずに練習できました。ダブルスの試合練習では、皆さん試合慣れして、上手なのがわかりましたが、上手でも知らない人と組むのは疲れました(笑)。

 

グランドスラムの開催時期からわかると思いますが、テニスは夏に屋外で行うスポーツです。住んでる地域には、公営の屋内コートは数ヶ所しかないので、冬季間は土日にコートが取れなくなります。シーズンオフ練習は、屋内コートのあるテニススクールに通う予定にしています。

 

あとがきその2

悩んだ末に、ブラックフライデーサイバーマンデー?)の宣伝に乗り、2019ピュアストライク16/19を注文してしました。届いたらインプレ書きます。

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