テニスウエアのハウス(TW)のサイトを覗いたら、今年のプレーテスターのフェイバリットラケットが紹介されていました。
今年、テニスウエアハウスのプレーテスターに選ばれた6本は、スペックと宣伝効果で、不特定多数が購入したベストセラーラケットではありませんでした。当然、そこには大人の事情があり、大手スポンサーへの配慮がありますが、たくさんの新発売ラケットを試打したテスターが気に入った理由が書いてあり、その選択には納得できます。特に、メドベージェフ選手の使うテクニファイバーのTF40やズベレフ選手の使うヘッドのグラビティプロが入っており、革新的なラケットを選んでいるのも想像できます。
6本のラケットをマトリックスにしてみると、相対的な特徴がわかります。
ストリングパターンの18/20は、ベストセラーラケットなら選ばれることはありませんが、プレーテスターくらいのレベルなら、後付け機能オプションのないラケットの方が使いやすくなるからかもしれません。
ラケットの画像の下には、選択したプレーテスターの思いがコメントされています。
Head Graphene 360+ Gravity Pro Racquet
Babolat Pure Drive VS Racquets
Wilson Blade 98 18x20 v7 Racquet
Head Graphene 360 Radical S Racquet
Babolat Pure Strike 16x19 3rd Gen Racquet
比較のため、テニスウエアハウスサイトでのベストセラーと表示のある(あった)大手メーカーのラケット7本を並べてみると、ストリングパターンは全て16/19であり、弾くイメージで選ばれているのが想像できます。
それでも、ウイルソンのベストセラーラケットのスペックは、普通の体力には、重過ぎるフレームと高スイングウエイトのラケットであり、ターゲットプレーヤーを明確にして販売してベストセラーになるラケットもありますが、他のメーカーのラケットは、ストリングパターンや黄金スペックという幻想を後ろ盾で、人気プロ選手を広告利用して広く普及したラケットのように思えてしまいます。
宣伝を参考にして買ったラケットは、契約プロ選手と同じカラーリングのラケットを所有する満足感を満たすかもしれませんが、テニスの上達保証にはなりません。それは、自信過剰で有名なプロストリンガーにストリングを張ってもらったラケットにも言えることです。
ベストセラーラケットとTWプレーテスターのお気に入りラケットを定義するなら、ベストセラーラケットとは、使えるかどうかわからないけど、みんなが知っているラケットであり、TWプレーテスターお気に入りラケットとは、ラケットの機能を使いこなせる可能性のあるラケットといえます。テニスの入口はベストセラーラケットでも構いませんが、テニスが上達するには、上手く使いこなせる可能性の高いラケットを選択して練習する必要があります。
今シーズンは、ベストセラーを含めて11本のラケットを買いましたが、直近に購入した 2017ピュアストライク16/19と18/20がそのことを教えてくれました。