Regnirt-sorpの日記

a recreational tennis player's bible

時間的余裕をもったテイクバックポジション

1年以上、公式大会への参加はできていませんが、シングルスのマッチ練習をしてくれるいつもの練習相手や不定期のレッスンに対応してくれるテニススクールに加えて、いくつかの高齢テニスサークルの練習に参加する機会があり、今年はテニスを始めてから最も練習環境が充実しています。

自分のことはさて置き(笑)、色々な方のテニスを見る機会が増え、気になるのが、時間的余裕のあるテイクバックポジションからフォワードスイングをしていないことです。テニススクール的な言い方(アドバイス)は、「準備を早く!」ですが、問題は飛んでくるボールのバウンドに合わせるリズム感なので、このアドバイスだけでは一生かかっても上達しないと思います。

高齢テニスサークル仲間を観察すると、ほとんどの人はテイクバックからフォワードスイングでボールコンタクトまでの時間が短く、一連の流れを急いで行っています。ご本人達が楽しくやられているので、現実はお知らせしませんが、ほとんどの人が一生懸命にスイングしているのにもかかわらず、スイングのアウトプットはポワンとした山なりの無回転ボールになります。

 

時間的余裕をもったテイクバックポジションとは次の画像を指します。

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Instagram post by @regnirt_sorp • Sep 7, 2017 at 1:03pm UTC

 

飛んでくるボールのスピードとバウンドに合わせ、このポジションにセットができていることがポイントです。後はこのポジションからゆっくりとしたリズムで、フォワードスイングができれば、ラケットのスイートスポットに確実に当たります。

高齢テニスサークルの仲間の多くは、ゆっくりとしたリズムでラケットが振れないため、スイングがボール負けて、力のないポワンとしたボールになります。

 

オンコート練習では数年かかりますが、手作り室内練習器具のプラスチック練習ボールを使って30分も練習すれば、時間的余裕をもったテイクバックポジションにセットして打つタイミングが習得できます。

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練習方法

手作り室内練習器具のプラスチックボールをまず打ちます。すると打ったプラスチックボールは、壁に強く当たり(1回目)、跳ね返って、また壁に当たり(2回目)、これをラケットでまた打ちます。この跳ね返った2回目が壁に当たる音が聞こえる直前に、テイクバックポジションとなるようにラケットを引き、壁に当たり戻ってくるボールをゆっくりとしたフォワードスイングでコンタクトできるように練習します。

ボールは、ラケットに当てるイメージではなく、次の画像の「マルかいてポン」の軌道でロックされている肘に当てるイメージで打ちます。そうすれば、ゆっくりのスイングで当てても強いボールになっています。

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この身体の使い方は、第3種のテコの原理です。第3種のテコの原理のわかりやすい事例は「箸(はし)」です。成人以上の日本人は普通に使えると思います。小さな子供や観光で日本に来た外国人は苦労しますが、ラケットを上手く使えないのは、箸を上手に使えない状態と共通点があります。正しく箸が使えるなら、箸を持って違和感なく小さな大豆を掴むのと、この肘の形にしてボールを打つ感じがよく似ているのがわかります。

Instagram post by @regnirt_sorp • Nov 7, 2018 at 6:18pm UTC


今使っているラケットで上手く打てなければ、ラケットを替えても、ラケットのグリップフィッティングをしても、プロストリンガーのガット張りでも、打ち方を変えない限り、ボールの質(パワー、スピン、コントロール)は改善しません。どんなラケットやストリングを使っても、ボールの質が高くなるスイングが正しいスイングです。ガット張り替えに警鐘を鳴らしているテニスショップがありますが、例えば、5年以上前の出処不明の中古ラケットに、5年以上前に製造した古いストリングを整備不良の古いストリングマシンで張り替えたのでなければ、道具に関して不安になる必要はありません。

道具の良し悪しに拘るようになると、気持ちは練習を重ねるよりもラケットやストリングのことばかりに向かい、最終的には上手くならない責任を道具に転化するようになります。

常時警鐘を鳴らして、ラケットやストリングを買い換えないと不安になるようなセールストークをするお店の販売方法を不安商法と言います。道具に必要以上にこだわると、不安商法のお店の良いカモになります。

日本人ガット張り国際認定資格者 - Regnirt-sorpの日記

マチュアレベル以下で発展途上のテニス技術スキルなら、マテリアルの優先順位は低いと知っておくべきです。

 

ただ、これまでラケットテンションの適正範囲の下限辺りの低いテンションでもストリングを張り替えることがありましたが、「マルかいてポン」で、肘をロックしてからは、テンション適正範囲の上限辺りの高いテンションで張り替えて、高いテンションを維持させた方がラケットを気持ち良く使えます。