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Regnirt-sorpの日記

a recreational tennis player's bible

最高のレベルのラケットは青い鳥かな?

もしも、最高レベルのラケットサービスを施したラケットがあっても、iPhoneのように、不特定多数が「最高!」と叫んだり、ポケモンGO!のような社会現象になることはありません。

理由は簡単です。最高レベルのラケットサービスを施したラケットであっても、ストリングが不可逆的に劣化していくからです。つまり、最高レベルと称してラケットサービスを施したプロのストリンガーさんが、ガットを張り替えた時のいつかのタイミングで、「これは最高レベル」と言った瞬間からもう最高レベルではなくなっているからです(笑)。

例えば、テンションが下がって、周波数がここまでなら、ラケット性能を維持しますと言ったとしても、張ってからストリングの鮮度は常に落ち続けています。

多くのプロテニス選手は、試合当日にガット張りしたラケットを7ゲーム目からのボール交換の度に代えます。ラケット交換するプロテニス選手は、試合中に鮮度(性能)が落ちていくラケットをお金がもったいないから我慢して使うより、張りたてのラケットの方が費用対効果(試合に勝つ確率)が高いと判断していると想像しています。

そうなると、数週間経過してしまった最高レベルのラケットはもう最高レベルとは言えません。でも、最高レベルのラケットしか使えない環境なら、最高レベルと言うしかありません。最高レベルのラケットと言うのは、ラケットの浮気ができない人の諦念と同義かもしれません。だって、お店から、最高レベルのラケットを使っているのに、それ以外は使えないでしょ、的なロジックで責められるから(笑)、他のラケットに興味があっても、張ってくれたプロのストリンガーさんに義理立てして、リップサービスまでしなければならないのは大変ですな。

実際に、テニスラケットは、フレームは工業製品でありながら、ガット張りは家内手工業となるハイブリッド(混合)の製品であり、ガットを張ったテニスラケットは、電化製品のように部品を組み立てれば常に最高レベルのアウトプットがあるとは限りません。テニスラケットは、手作業でガット張りした部分が、最終的な製品性能のボトルネックになるので、メーカーは、それを想定してテンション範囲を指定していると考えます。
話は変わりますが、最高レベルのラケットを客観的に評価しようとすると、今度は、同じような技術を持つプレーヤーの母集団を集めることが難しくなります。多分、テニスラケットと言うのは、同じ条件下で客観的に比較することが不可能な道具なんでショーね。だから、もしかしたら、最高レベルのラケットだとストリンガーが自分で言うのは全く問題ないかもしれません。ジョコビッチ選手やマレー選手はP1のラケットサービスにこんな行為をしていますが、プロが認める最高レベルのラケットでも、自分の技術を全て反映させるのは難しいようなので。

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 製造者の責任として、メーカーは自社の実験施設で、ボールマシンを使い、製造した数万本のラケットの中から抽出したフレームサンプルに自社のプロのストリンガー職員が張ったラケットで検証実験を行って、インビトロでの信憑性の高いラケット性能評価を根拠に市場販売していると考えます。

メーカーラケットの製品の信頼性を肯定したうえで行うラケットのカスタムチューンナップを私は否定しません。現実的に、人に合わせる最高レベルのラケットとは、カスタムチューンナップして、インビボで、インビトロの検証実験の結果に近づくようバランスを調整する作業だからです。ただ、チューンナップは、プレーレベル、性別、体格が違う全ての人に合うかどうかの実証はなされていないので、インスタグラム等で実写しない、実体を伴わないヤラセメールのカスタムチューンナップ評価の宣伝には注意する必要があります。分不相応な良い道具を使って気分だけが良い人が世の中少なくないでショーから。

 

まとめますが、個人で綿密なカスタムオーダーすれば、個人の能力に応じた結果の出るかもしれない最高レベルのラケットを入手することは可能でしょうが、それが最高レベルであるという証明は難しいです。私自身、万人のための素晴らしいラケットとは、名の知れたメーカー製で、普通のテニスショップ売っている、普通に張ったラケットが基本だと思っています。プロが名の知れたメーカーラケットを使うのは、スポンサーとなっていることもありますが、無名メーカーのラケットで試合に勝ってもレギュレーションが違うと批判される疚しさが払拭できないからかもしれません。

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