Feel tennisの生徒さんと国内のコーチのフォアハンドを比べています。同じように見えますが、身体の使い方が違います。
生徒さんが打っている位置とコートに貼ってある黄色のシールには意味があり、ベースラインと黄色のシールはコンタクトポイントを迎えるべき範囲(エリア)を示しています。
生徒さんはボールとのコンタクトポイント直前でラケットが加速し始めているので、ボールとのコンタクトポイントは生徒さんの方が前方になっています。そうすると、フィニッシュで最速になるので、フィニッシュではラケットは勝手に回っています。生徒さんの動きを例えるなら、重い日本刀を使う居合の動きです。刀を鞘からゆっくり抜いていき、そこから瞬間に物体を切るイメージです。日本刀で棒状の藁を切る如く、ラケットがエリアでボールコンタクトすれば、ラケットは加速します。
コーチはフォワードスイング開始からラケットを加速しているので、コンタクトポイントで最速になり、以降ラケットスピードが失速しラケットが止まります。フィニッシュで左側の背中が見えるのは、身体を回して無理やりポーズをとっているせいです。
1 左手でラケットを引いています。ストーキングザボールしています。
2 右手でラケットを引いています。左手は添えているだけです。
3 フォワードスイングの開始です。ラケットを仮想のテーブルに置いているように見えます。
4 ここからラケットをさらに背中に引いて反動をつけます。
5 3の画像で仮想のテーブルに置いたラケットを移動しているのですが、鞘から刀をゆっくり引き抜いているように見えます。
6 反動をつけてフォワードスイングを開始するのでラケットは加速します。
7 ロックインポジションの位置は8と同じです。5の画像からゆっくり直線的にラケットがエリアに移動してきて、ここからラケットが加速し始めます。
8 ロックインポジションの位置は7と同じです。既にフォワードスイングからの勢いがついているので、素振りをすると、ここ(身体の右側)で風切り音がし始めます。
9 ボールとのコンタクトポイントはエリアです。素振りのとき、ここから先で(身体の左側)風切り音がします。直前までゆっくりして、いきなりコンタクトするので、ボールスピードが速くなってもエリアでコンタクトができます。
10 コンタクトポイントがベースライン上です。スイングが9の画像の生徒さんより遅れるのは、単純に脱力してラケットに勢いをつけたスイング、つまり、ラケットの重さによる遠心力を利用した大回りスイングだからです。遠回りしてコンタクトポイントに到達するので、ボールスピードが速いと、ラケットのタイミングをとるのが難しく、コンタクトポイントはエリアではなく後方になります。
11 ラケットにスピードがあるせいでピントがブレています。
12 ラケットスピードが失速しラケットが止まって見えます。
13 ラケットは自然に回っています。
14 身体を回す意図的な動きでフィニッシュに向かいます。
15 フィニッシュではラケットは勝手に回っています。
16 意図的なフィニッシュポーズなので左側の背中が見えます。
注意することは、速いボールに対しても、コーチのようにフォワードスイングを加速させないことです。